FLASH FORGE DREAMERにPVAのサポート材を試してみました

PVAのフィラメントはメーカーによってFLASH FORGE DREAMERで使えるものと使えないものがありました

先日、デュアルヘッド3DプリンタのFLASH FORGE DREAMERのサポート材の話について書きました。

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【3Dプリンタ】サポートを溶解させるための「リモネン」はかなりお高い

プリント後にサポートを取り除く作業がかなり大変ですが、溶剤に溶ける材料をサポートに使うことでその手間を省けるのに期待しました。その溶解性サポートを溶かす溶剤が「リモネン」(一般名はD-リモネンというらしいです)実は3Dプリンタを買う前には上記のことを調べただけで、リモネンとはどういうものかよく知りませんでした。

https://poli-studio.com/2016/01/06/2453/(脱サラはじめました)

最初はHIPSという材料をサポート材として使うこと考えていたんですが、それを溶かすための溶剤の入手と廃棄がかなり大変そうということがわかりました。

そこで、水に溶けるらしい「PVA」という材料をサポート材に使ってみよう、というのがこの前までの話です。

この記事を書いたあとに早速AmazonでPVAのフィラメントを探したら、いくつか出てきたので購入しました。

最初に買ったPVAのフィラメントではプリント出来ませんでした

最初に購入したPVAのフィラメントはこちらのものです。

サインスマート 3Dプリンター用 新素材 PVA樹脂 フィラメント 1.75mm径 0.5kg 無着色(サインスマート)

これを選んだ理由は「一番早く届きそうだったから」というだけです。

そしてこれをトライした結果を先に書いてしまうと、全くプリント出来ませんでした。

念のため書いておきますと、FLASH FORGE DREAMERとそれに付属のスライサーソフトで私が試してみた範囲でという条件付きです。

もしかしたらもっと条件を色々設定できるスライサーソフトを使って条件を出してけば使えるかもしれません。

プリントしてみたら何が起きたかというのをご説明します。

プリントをトライした形状はこちらのモデルです。

3DプリントPVA_1

グレーの部分がPLAでプリントし、緑の部分をPVAでプリントするという設定です。

そして、実際にプリントスタートしたときの写真がこちら。

3DプリントPVA_2

上のモデルの図では本体部分の外周側に細い線のような形状がありますが、そこをプリントした時点でもう既に失敗状態です。

PLAの方はちゃんと線が引けてますが、PVAの方はテーブルから剥がれてしまっています。

この後もいちおうプリントを続けてみましたが、やはり全くプリント出来ず。

ヘッドから出てきたそばから剥がれてしまいますし、なんかヘッドからの出が悪いように見えます。

ヘッドのスピードを落としたり、ヘッドの温度やテーブルの温度も色々変えてやってみましたが、どれも結果は同じでした。

う〜ん、これは材料が悪いんじゃないか?と材料のせいにしてみようと思い、別のメーカーのPVAフィラメントを購入しました。

メーカーを変えてみたらうまくプリントできました

次に選んだフィラメントはこちら。

3Dプリンタ用水溶性PVA樹脂フィラメント 1.75/3.00mm径 0.5kg(eSUN)

Amazonのページを見てみると、かなり多くの3Dプリンタに対応していると謳っているし、ネット上の評判も良さそう(と言ってもそれほど情報が多いわけではありませんが)

ということで、こいつを買って試してみることにしました。

プリントしているところの写真がこちら。

3DプリントPVA_3

ちょっとわかりづらいですが、ちゃんとプリントできています。

そして出来上がったものがこちら(全部プリントしてもしょうがないので途中で止めました)

3DプリントPVA_4

かなりきれいに出来てますね。

どうやらこいつは使えそうです。

フィラメントは1個でも結構いいお値段するので、やってみないとわからないというのはフトコロ的には厳しいんですが、色々やってみること自体は楽しいもんです。

eSUNのPVAフィラメントをFLASH FORGE DREAMERに取り付けるために、アダプターを作りました

こちらの記事でも書きましたが、純正ではないフィラメントは基本的にはそのままではプリンターに取り付けられません。

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3Dプリンタに他社製フィラメントを取付けるためのアダプタをプリントしてみました

私が購入した3DプリンタはFLASHFORGEのDREAMERというものなんですが、そのFLASHFORGEが出していない樹脂材料を使ったフィラメントを買いました。そのときに問題になるのが取り付け。困ったどうしよう、なんて言ったらお前の目の前にある箱はなんの為にあるんだってことになってしまうので、アダプタ的なものを3Dプリンタで作ってみることにしました。

https://poli-studio.com/2016/01/08/2461/(脱サラはじめました)

今回も同様にアダプタを作ってみましたが、ちょっとだけ工夫が必要です。

このフィラメントは外径がかなり大きいので、そのまま取り付け部品の径を合わせるだけだと、フィラメントの下側が本体と干渉してしまいます。

そこで中心軸をオフセットさせたアダプタが必要となります。

3DプリントPVA_6

アダプタ単体はこんな感じです。

3DプリントPVA_5

我ながら中々の出来でした。

ということで、これでまた色んなプリントにトライできそうです。

2016.6.16追記

何回かお問い合わせを頂きましたので、このアダプタのSTLデータをアップしておきます。

3d_printer_adopter_53.5.STL(アップロードの都合上、ZIP形式となっております)