【フォクトレンダー VM-E Close Focus Adapter】で寄って撮れる喜び

最近すっかり写真を撮る頻度が落ちていますが、その原因は「新しい機材を買ってないからに違いない!」と自分に言い聞かせ、こんなものを買ってしまいました。

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これは何かというと、フォクトレンダーという会社が出している【VM-E Close Focus Adapter(メーカーWEBサイト)】というマウントアダプターです。

ずっと前から欲しかったんですが、脱サラのゴタゴタで手付かずになっていました。

ところで、マウントアダプターとは何か?

レンズ交換式カメラのカメラ本体とレンズをつないでいる部分をマウントと言いますが、そのマウントは各カメラメーカーごとに違います。

ですから例えばキャノンのカメラにニコンのレンズは付けられないです。

ですが、そこをうまいこと付けられるように変換してくれるのがマウントアダプターです。

今回購入したのはSonyのEマウント(α7シリーズでおなじみ)にMマウント(ライカのレンズ等)が付けられるようにするものです。

そしてさらにすごいのは最短撮影距離を短くできるという機能が付いたスグレモノなんです。

Mマウントのレンズは元々はレンジファインダーと呼ばれるカメラシステム用のレンズです。

レンジファインダー用のレンズはコンパクトで写りが良いものが多いので私も以前から使っているのですが、こいつの弱点は「最短撮影距離が長いこと

要は被写体に寄れないんですね。

通常の一眼レフ用レンズの最短撮影距離は30〜40cmのものが多いですが、レンジファインダー用のものは70cm〜1mくらいのものが多いです。

レンジファインダーのレンズは好きなのに寄って撮れないということが私にとって長い間ジレンマでした。

それが今回ご紹介するマウントアダプターを使うことで寄って撮れるレンズに変わるのです!

どうやって最短撮影距離を短くするのか?

最短撮影距離を短くする方法はレンズを前に繰り出します。

どういう状態かというのを下の写真でご覧ください。

マウントアダプタ

分かりづらいですが、少しレンズが前の方に出ています。

マウントアダプター側のヘリコイドを回すことによってレンズが繰り出します。

これによって最短撮影距離がグッと短くなって寄れるようになるのです。

その代わり、レンズが繰り出した状態では無限遠にはピントが合わなくなります。

ですから、一番最短撮影距離が短い状態から一気に無限遠にピントを合わせたい時にはレンズとマウントアダプター両方のヘリコイドを回す必要があります。

ここは確かに手間ですが、寄って撮れる喜びに比べたら大したことありません。(個人の感想です)

どれくらい寄れる効果はあるのか?

実際に通常の最短撮影距離での写真と繰り出しも含めた最短撮影距離で撮った写真を比べてみます。

まずはα7SとライカのSummicron 50mm F2(2nd)を組み合わせた写真です。

まずは通常の最短撮影距離(70cm)の写真です。

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次は繰り出したときの最短撮影距離(約42cm:実測)の写真です。

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ここまで寄れるとだいぶ撮れるものの幅が広がってきますね。

続いてはα7SとCarl Zeiss Biogon T* 25mm F2.8の組み合わせです。

このレンズは通常のMマウントレンズと比べると最短撮影距離が通常でも50cmなので気持ち寄れます。

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焦点距離25mmでかなり広角よりなのでこんなもんですね。

続いては繰り出したときの写真になりますが、最短撮影距離はなんと19.5cmまで縮まります。

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う〜ん、大迫力(笑)

ここまで寄れるとブツ撮りなんかもはかどりそうです。

今までこのブログであげてる説明用のブツ撮り写真はD800+マクロレンズ+スピードライトという重装備で撮ってましたが、これからはα7Sのコンパクトかつ高感度激強性能を生かしてフットワーク軽く写真が撮れそうです。

ちなみに、このマウントアダプターを付けたことによる画質の劣化はもちろん感じません。

欠点らしい欠点といえばやや重いことと、ややお高いこと。

でも私は「Mマウントレンズで寄れる喜び」を優先しました。(クドイ)

あと、フォクトレンダーのものを選んだのは日本製で安心というのと、フォクトレンダー製のレンズが好きなのでお布施のようなものですね。

ということで、いつもなんかニッチなことばかり書いてますが、それが私の生きる道。