DraftSightが仕事で使えない部分がだんだん見えてきました
最近は仕事が忙しいアピールをしてますが、今回のお仕事は2D CADをバリバリ使う必要があるお仕事です。
基本的な流れとしては3D CADで全体のレイアウトして、最終的な図面を2D CADで作成して提出するという感じです。
今回指定されているのは「DWG」という2D CADとしてはかなりメジャーな【AutoCAD】というソフトのファイル形式。
そしてファイル形式だけではなく、体裁についても結構細かい指定があります。
私が使っている3D CADはSOLIDWORKSで、それでも2D図面は書けて、DWG形式にデータを変換して出力も機能としては出来るんですけど、細かいところまで完全互換という訳にはいきません。
ということで2D CADで直接作業する必要性が出てきたのですが、そのためだけにAUTOCADを買うのはちょっともったいないかなと思ったので、無料2D CADである【DraftSight】というソフトで対応することにしました。
最初は。
DraftSightはAutoCADと互換性がある、というか丸パクリ的なCADです。
このことについては以前にこんな記事を書いています。
ここ最近3D CADのSolidWorksの操作に早く慣れようと思いチュートリアルとかをやっていて、おかげさまでだいぶ感覚がつかめてきました。SolidWorksはかなり色んなことができるということが分かってきましたが、強いて弱点を挙げるとすれば2D作図機能。機能としては必要十分ではあるんですが、ひとつひとつの操作にちょっと回りくどさがあります。
以前は「これでいいじゃん」というようなことを書きましたが、このときはまだ仕事として使っていませんでした。
今回は仕事でガンガン使い込んでみたら色々とアラが見えてきて、結局は途中から【AutoCAD LT】のライセンスを1ヶ月分だけ購入して作業しています。
そのアラについて書いておきます。
DraftSightのここがイマイチ
テキスト(注釈)の位置がズレる
仕事として使うにはこれが致命的でした。
原因は未だに分からない(というか解決する余裕が無い)ですが、DraftSightで作成した図面のテキストの位置がAutoCADで開くとあらぬところに飛んでいってしまっているということが起きました。
これが起きるものと起きないものがあって余計に不安定な印象を受けてしまい、信用できなくなりました。
やはり無料のものはそれなりですし、無料のものにそんな完璧を求めてもいけないということを改めて実感。
図面の規模が大きくなると落ちやすくなる
簡単な図面を書いているときは問題無いですが、線の数が大きくなってくるとだんだん挙動不審になってきます。
だいたい保存していないときに突然落ちるので、そのときは事務所で一人絶叫です。
やり直しの時間は仕事として考えると大きなロスなので、有料ソフトを使った方が結果的にはお得ですね。
3Dマウスを使ったスクロールがカクカクする
私はCADでの作業を少しでもラクにしたいと思い、3Dマウスを使っています。
3D CAD作業の効率UP、疲労軽減には3Dマウスがオススメです
こいつは3D CADでモデルをグルグルまわすだけでなく、2D CADでもスクロールが出来るので重宝しています。
DraftSightで3Dマウスを使ってスクロールするとカクカクするのに対して、AutoCADではスムーズに動きました。
こんなところが大きな要因ですが、全体的にAutoCADの方がスムーズに安定して動きます。
作業をしていてストレスを感じる度合いが全く違います。
AutoCADを必要なときだけ購入
確か去年くらいまではAutoCADの一番お手頃グレードであるAutoCAD LTでも購入すると20万円弱したと思います。
でも最近はAdobe CCのようにサブスクリプション制になっていて、1ヶ月分だけライセンスを購入して使うことも出来ます。
私のようにAutoCADが常に必要というわけではない仕事のやり方だとこのシステムはありがたいですね。
機械設計といっても色んな業界がありますが、設備・装置設計ではまだまだバリバリ2Dで運用という感じなので、そういったお仕事を頂いたときだけライセンスを購入することになりそうです。
ということで、文面で書くと重箱の隅をつつくような細かいイチャモンを付けているように見えるかもしれませんが、操作時間が増えて積み重なってくるとかなりの作業効率の差となって現れてきます。
無料のものを使って節約しているつもりが、効率悪化によるロスの方が大きくなっては本末転倒なので、CADに限らず必要なところにはケチらず投資しましょう。