• Arduinoで「アクセル・ブレーキ踏み間違い防止装置」を作ってみました

    446122

    最近は高齢者の運転による痛ましい事故が報道される頻度が上がっていますね。

    実際には高齢者に限らず事故は起きてますが、いずれにしても被害者や遺族からしてみると相手が誰だろうが関係ないわけで。

    当然、私も自分か家族が被害者になったら加害者を許せません。

    個人的には、自動車という危険なものを運転する資格(スキル及び人間性)が無い人にポンポン免許を与え過ぎなのが根本的な問題だと思いますが、私がそんなこといくらわめいても免許制度は変わらないです。

    だったら自分が出来ることは何か?と考えると、「事故を防止する装置を考える」くらいしか無いです。

    報道でよく耳にする事故のパターンのひとつに「アクセルとブレーキを踏み間違えた」というのがあります。

    こんなしょうもない原因で自分が殺されちゃったら死んでも死にきれません。

    ということで、こいつをどうにかする装置をArduinoを使って作ってみました。

    先にお断りしておくと、これから書くのは自動ブレーキシステムではなくて、あくまで事故発生確率を低減させるためのものです。

    あと、まだまだ課題もあるシステムです。

    でもだからと言ってボーッとしているよりは何か情報発信してみた方が良いかなと思ったので、私がやってみたことを書いておきます。

    現状の踏み間違え事故防止装置の課題

    既に世の中には踏み間違え事故を防止する為のものはあります。

    一番確実なのは自動車各社がこぞって販売している自動ブレーキ搭載車

    しかしこれは当然ながら車を買い替えなければいけません。

    自動車メーカーは新車を売りたいだけなので、既に販売されている車の安全性を高めようという気はさらさらありませんから、多くの車で踏み間違い防止をしようとすると後付けの装置が必要になります。

    既に販売されているものとしては下記のようなものがあります。

    簡単に書くと、アクセルペダルの踏み具合を検知して警告、機能制限をするものです。

    私はこれらのものを使ったことが無いのですが、説明を読む限りは十分に機能しそうです。

    ただ、これらは非常に高価であり、車の内部の配線にアクセスするため工賃も別途かかるということで、個人が購入するにはハードルが高そうです。

    これだけのものを購入するほど安全意識が高い人はたぶん踏み間違えする確率も低いでしょうしね。

    これらの後付けシステムが普及していない現実を考えると、踏み間違え防止装置に必要な要件は「なるべく安価で簡単取付け」ということになると思います。

    こんな「踏み間違え防止装置」のコンセプトを考えてみました

    そもそもなぜアクセルとブレーキの踏み間違えをしてしまうのか?

    ネットで検索しても「集中力不足」とか「パニック状態になる」とか出てきますが、根本的には「自分がアクセルペダルを踏んでいることに気付かない」ことが原因ですよね。

    だったら、アクセルペダルを踏んでることをお知らせする機能があればいいんじゃないか?

    多くのAT車はアクセルペダルを踏み込んでから、重大な事故が起こるような駆動力が発生するまでに約1秒のタイムラグがあります。

    その駆動力が発生してしまう前にアクセルペダルを踏んでいることをお知らせ出来れば、ドライバーはペダルから足を離して事なきを得るでしょう。

    また、ブレーキと間違えてアクセルを踏むと言うことは、結構踏み込むはずです。

    ですから、ある一定以上の踏み込み量になったときだけお知らせすれば、通常運転時の煩わしさもほとんど無いはず。

    そこで下の図のようなシステムのものを作ってみました。

    %e3%82%a2%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%9c%e3%83%bc%e3%83%89-1

    %e3%82%a2%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%9c%e3%83%bc%e3%83%89-5

    これは大きく分けて二つのユニットから構成されています。

    ひとつは「測距センサ」と「振動モータ」を組み合わせたもの。

    このユニットをアクセルペダルに取付けます。(上の図の左側)

    もうひとつはマイコン(Arduino)を中心としたシステムを制御するためのものをまとめたユニット。

    こちらのユニットはシガーソケットに取付けて給電を受けます。

    測距センサでアクセルペダルとフロア間の距離を測定し、アクセルOFFのときの距離と踏み込んだときの距離の差から踏み込み量を算出し、踏み込み量が一定以上になるとブザーと振動モータが動作してお知らせする、という仕組みです。

    Arduinoの脇に付いている加速度センサは車体の振動を検知して、マイコンで走行状態を判定し、走行中は大きくアクセルを踏み込んでもモータが動作しないようにします。

    例えば、車線合流のときに瞬間的に加速したいときにペダルが振動しちゃうとうっとうしいですよね。

    それを防ぐためのものです。

    ここまで簡単に説明してきましたが、これなら特別なデバイスを使っているわけでも無く、取り付けも簡単に出来るので比較的安く作れて導入しやすいかなと思ってます。

    ちなみに、この装置の筐体は手持ちの3Dプリンタで作りました。

    実際に自分で使ってみました

    800_2736_lr

    上の写真は自分の車に取り付けたところです。

    かなり邪魔くさいですが、マイコンを専用設計すればもっと全然コンパクトになるはず。

    実際にこの装置を付けて運転してみましたが、自分ではかなりイイ感じな印象です。

    この装置の善し悪しを評価する基準がまだ無いのでボヤッとした感想で申し訳ないのですが、やはり足から振動というインフォメーションが来るのはかなりインパクトがあって、反射的にアクセルペダルから足を離す効果があります

    また、走行状態判定もおおむねちゃんと機能して通常運転に支障は出ませんでした。

    ただ、私が自分で書いた素人プログラムなので完全では無く、たまに通常走行中でも大きく踏み込むとモータが動作してしまうことがありました。

    でも動作したところで危険なわけではないので今のところ良しとしています。(動作しないよりは安全)

    この装置は自動車の制御に介入して停止させるのではなく、あくまで「お知らせ」するだけなので完全に事故が防げるものではないのですが、事故確率を下げることは出来ると思います。

    この装置の課題

    基本的な機能として効果がありそうなことは確認できましたが、もちろん課題もあります。

    大きなものは以下の二つ。

    ひとつはユニット間を繋いでいるコードが万が一どこかに引っかかってしまうと、足をアクセルペダルから離してもペダルがOFFの位置に戻らなくなってしまうこと。

    これが一番最悪で危険な事象だと思います。

    これに対しては自分の中では一応対策の目途は立っていて、一定以上の力がかかったらどこかで外れるような機構にしておけば良いかなと考えています。

    もう一つが未だに良いアイディアが浮かんでおりません。

    この装置を作っちゃった後に気付いたんですが、「ブレーキを踏んでABSが動作したときにもペダルが振動するよな」ということ。

    実際にはABS動作の振動とモータの振動は感触が全然違うんですが、とっさの状況でそこは判断できないよな、というところで行き詰まっています。

    つまり、この装置を使ってる人が「アクセルを踏み過ぎると振動する」という認識を持った後に、急ブレーキでABSが動作して振動すると「あっ!アクセル踏んじゃった!」と勘違いして、ブレーキペダルから足を離してしまう可能性が大きいです。

    これもかなり危険な事象につながる恐れがあります。

    ですから、アクセル踏み込みのインフォメーションを振動以外のものにしなければいけないと思うのですが、じゃあ何にするかが思いついていません。

    ブザー音だけでは弱いですし。。。

    私がこの装置の開発を進められない言い訳

    実はこの装置をだいぶ前に作っていたんですが、上に書いたような課題があるうえに、本業の合間にやってるのでなかなか進捗せず。

    そして私は機械設計が専門で電気的な部分は素人なのに、この装置の大部分は電気的なものなので分からないことも調べながらなので、これまたなかなか進捗せず。

    お金があればどこかに委託も出来るんでしょうけどね。

    そんな感じでスキルもお金も無いので滞っております。

    どなたかスキルもお金もある人がうまくやってくれないですかね???(本当は自動車メーカーがやってくれるのが一番効率いいはずなんですが)


    カテゴリー: 機械設計の話, 脱サラ日記, 脱サラ記事

    タグ:

    前の記事: 次の記事: