【東京モーターショー2015】サプライヤーブースで見る自動車技術のトレンド

昨今の自動車開発のトレンドである「環境対応技術」と「自動運転」
サプライヤーブースを見るとそれを強く感じる展示内容でした

相変わらず自動車の開発競争は激しいですが、その中でもホットなのはやはり「環境対応技術」と「自動運転」でしょう。

このどちらも電動化、電子デバイスの活用がメインであり、メカ屋の私としては展示品を見てももはやよくわからないものばかりになってきたというのが正直なところです。

それでも私なりにこの2つのキーワードにからみそうな展示品をパシャパシャ撮ってきました。

環境対応技術は「電動化」と「軽量化」

数年前まではガソリン車でも燃費を上げるべく、いろんなギミックと言いますか、機構が盛り込まれた部品、ユニットがたくさん展示されていました。

それももうひと段落というか、もはや先進的なものではなくなってきて、そのうえ進化も限界というところについに来てしまったんでしょう。

単純にガソリン車用のそういったアイテムはほとんど無く、ハイブリッド車や電気自動車を前提としたものが多かったです。

この先、メカ屋の仕事はどんどん減っていくんですかね。

さて、これから写真を何枚か貼っていきます。

電動化関連

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電動化が進むとこんなのばっかりで、どこがすごい部分なのか私にはわかりません。。。

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こちらはトヨタの水素自動車に搭載されているモーター

こんな感じでモーターのカットモデルがいろんなブースに置いてあって、本当に多かったです。

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こちらは小型ハイブリッド用の発電機。

今まではハイブリッドにできなかった安い価格帯の車も燃費を良くしていく必要があるので、こう言ったアイテムに対するニーズが出てくるんでしょう。

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車に搭載されているアイテムの電動化が進んでいくと、バッテリーのマネジメントも重要になってきます。

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こちらはBOSCHの48Vシステム用のリチウムイオンバッテリー

ヨーロッパの方ではバッテリーを48V化するのを進めているようですが、世界的に普及するのでしょうか?

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こちらは走ると発電するタイヤらしいです。

どうやってバッテリーまで電気を送るんでしょうか?

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ハイブリッド車や電気自動車用のブレーキアキュムレータというユニット。

回生ブレーキと油圧ブレーキの協調をするために必要なアイテムらしいです。

軽量化関連

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ヤマハのブースにあったCFRPと鉄のフレームを接着した車体。

CFRPが普及する価格帯になるのはいつ頃でしょうか。

軽量化効果は劇的なものがあるだけに期待は大きいです。

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こちらもCFRPを使ったバネ。

左側が鉄のものですが、それに対して重量は約1/3らしいです。

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車にはたくさんの電線が使われているので、電線の軽量化もバカになりません。

自動運転と言っても範囲は広い

最近は日産のCMで自動運転を盛んにアピールしたり、Googleが自動運転の研究を進めてるとかいうのがよく取り上げられます。

自動運転というと、居眠りしてても運転してくれるようなものをイメージする人もいるかもしれませんが、広い意味ではというか部分的な自動運転としては、自動ブレーキ、自動駐車、自動追従などですでに実用化されています。

そういったものを一つ一つ積み重ねて、最終的には完全自動運転が出来るようになってくるんでしょうけど、技術は進化しても社会がそれを受け入れられるようになる(法律、インフラ、人間の意識の面で)方が時間がかかりそうな気がします。

それはさておき、自動運転に関連しそうなアイテムを見てみました。

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こちらは電動パーキングブレーキ。

最近は新しい車だとパーキングブレーキの電動化がだいぶ進んでると思いますが、個人的にはサイドブレーキをギュッと引かないと安心できない方なので微妙な気持ちです。

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こちらはステア・バイ・ワイヤに対応した電動パワステ。

これも車線変更などの自動運転を考えると必要なアイテムです。

が、ステアリングがメカ的に繋がっていないというのは不安感がすごいです。(あくまで「感」ですが)

ステアリングから路面の情報も入ってこなくなる違和感もあるので、個人的にはこれが普及されては困るんですが、ほとんどの人にとっては利便性の方が重要なんでしょうね。

あとは、自動運転に欠かせないのは車の周りの状況を感知するセンサー類ですが、そちらは写真に撮ってもなんだかなぁという感じだったので撮ってません。

自動運転は技術的な面だけで言うと結局のところ「誤検知、誤動作が絶対に起こらないようにする」ということに尽きると思います。

そしてこいつが今の電子部品の信頼性レベルをベースにするとチョー大変なので、お金をどれだけかけるかって話になってきます。

 

ということで、大雑把ですが「環境対応技術」と「自動運転」の流れに沿って展示品の一部をご紹介してみました。

車の運転が好きな私としてはどちらもありがたくない流れですが、これも時代の流れということで仕方ないんでしょうね。

メカの存在感が薄くなっていくのも寂しいもんです。