AutoCAD LTの体験版を使ってみて、改めてDraftSightのエグさを感じる
3D CADの補助的に2D CADを使うのであれば、無料のDraftSightで十分な感じです
ここ最近3D CADのSolidWorksの操作に早く慣れようと思いチュートリアルとかをやっていて、おかげさまでだいぶ感覚がつかめてきました。
SolidWorksはかなり色んなことができるということが分かってきましたが、強いて弱点を挙げるとすれば2D作図機能。
機能としては必要十分ではあるんですが、ひとつひとつの操作にちょっと回りくどさがあります。
やっぱり2D CADは別に用意する必要があるかな、なんて思ったので2D CADではシェア50%を越えると言われるAutoCADが気になりました。
私は今まで使ったことは無かったんですが、独立して機械設計を生業としていくならこんなメジャーなCADは使えとかないとマズいだろうという思いもあり、まずは機能を絞った【AutoCAD LT】というものの体験版をインストールして使ってみました。
AutoCAD LTを使った感想
これは2D CADとしては超メジャーソフトなので今更ダラダラと感想を書いても仕方ないんですが「とにかく線がサクサク引ける」ということに尽きると思います。
インターフェイスこそ今時な感じですが、コマンドラインで操作できたりして昔ながらのCADって感じですね。
ただ、機械図面を書くにはちょっと機能として物足りないのが、表面粗さ記号や溶接記号が簡単に入力できる機能が無いこと。
これらの機能は【AutoCAD Mechanical】というグレードのもので提供されているらしいんですが、まぁとにかくお高い。
ライセンス1本80万円くらいしちゃいます。
SolidWorksにお金をかけた上にさらにこんなお金をかけられないので、SolidWorksの作図機能をうまく使ってくしか無いでしょうね。
でも構想設計段階でガンガン線を引いてレイアウトしていく作業には非常に向いているソフトかなと思いました。
でもAutoCAD LTでも20万円弱するんですよね。。。
というところで思い出されるのが、以前ご紹介した無料の2D CAD【DraftSight】の存在。
会社勤めしていた頃は毎日のようにCADを使っていました。辞めてからもちょっとCADを使いたいということがあります。だけど仕事で使うような有料CADはべらぼうに高いので、無料で使えるものは無いかとネットで探しました。そしたら意外にけっこうな種類が出てきたので、調べたことを整理しておこうと思います。
結論から言うと、SolidWorksの補助的に使うならこのDraftSightで十分そうです。
DraftSightのAutoCADコピー具合がエグい
DraftSightを提供している会社はDassault Systèmes(ダッソーシステムズ)というところなんですが、何を隠そう、SolidWorksを提供している会社でもあるのです。
恐らく最初に書いたようなSolidWorksの2Dの弱点をわかっているからこそ、お客を取り逃がさないように「無料でAutoCAD互換のCADもご用意してますよ」という戦略だと思います。
特にSolidWorksとDraftSightの連携機能は無いんですけどね。
AutoCAD LTとDraftSightの両方を使ってみて感じたのは「インターフェイス以外完コピじゃねぇか」
ここまでやってい良いんでしょうか?
特許とかは無いんですかね?
かたや10数万円するソフト、かたや無料。
いくら戦略的だと言ってもやりすぎでしょ。
実際には使い込んでいくと色々と差があるのかもしれませんが、補助的に使うだけなら問題なさそうです。
誤解の無いように書いておくと、あくまで「補助的」です
補助的ということを強調しているのは、企業で使う場合にCADソフトに求められるのは作図機能だけでは無いからです。
例えばカスタマイズ性や、各企業ごとの環境に合わせて作業効率を上げるためのプラグイン的なものの開発や、図面データの管理等々。
そして何より「無料で提供されてるもののサポートなんか信用できない」というのが一番大きいと思います。
無料ソフトを基準に会社のシステムを組んで、ある日突然サポート終了なんてなったら業務に大ダメージですからね。
ですからAutoCADの存在意義が無くなるなんてことはまずありません。
そしてDraftSightの方も【Enterprise Pack】という企業向け有料版を用意しています。
無料版の方はメインのCADがあってそれの補助、個人の趣味レベル、学生さんの勉強用といったところが適当な使い方だと思います。
そんな感じで、最近はCADソフトばっかいじってます。
個人的な仕事の話で言えば、CATIAとSolidWorksとAutoCAD(DraftSight)を使えれば、機械設計をやるうえではかなりの範囲をカバーできると思うので、もうちょい頑張って使ってみたいと思います。