プラスチック製品の設計で気をつけることが初学者にとって分かりやすい本
このブログでは3Dプリンタネタをちょこちょこ書いているので、それに関する検索で見に来てくださる人がボチボチいるみたいです。
私なんかは会社の業務でプラスチック部品の設計を経験してから最近になって3Dプリンタを使い始めたんですが、中にはいきなり3Dプリンタを使い始めた人もいるかもしれません。
というか3Dプリンタもだいぶ普及してきて、普通の人も使うようになったのでむしろそちらの方が多いですかね。
そんな方に向けて、個人的にちょっとオススメしたい本があったのでご紹介させてください。
これは何の本かと言いますと、プラスチック製品を射出成型でつくるときに気を付けないといけないポイントが、製造方法とともに分かりやすく書いてあります。
射出成型をすごく乱暴に説明しますと、金型に熱で溶かした樹脂を注入し、冷えて固まったところで製品完成というものです。
私たちが普段手にするプラスチック製品の多くはこの方法で量産されています。(ペットボトルなんかはまたちょっと違いますけどね)
なぜこの本をご紹介したいかと言うと、3Dプリンタで作れる形状と量産を考えたときに作れる形状は違いますよ、というのを知っておくと面白いかなと思いましたので。
3Dプリンタを趣味で使ってて、その場で1個部品が作れればそれでよいという人が大半だとは思いますが、「将来的には自分のアイディアを製品化しよう」という人は特に知っておかないと、あとで大変になります。
樹脂製品設計の専門書はなぜか金型設計の目線で書かれているものが多く、それらは大体小難しいのですが、この本は製品設計側からの目線で書かれており、かつ非常に易しいです。
その代わり本格的に勉強するのには不向きですが、機械系の勉強を始めたばかりの学生さんとか、機械が専門じゃないけどプラスチック製品の製造について勉強する必要がある人に向いている本だと思います。
ちなみに、この本を出しているプロトラブズという会社は射出成型で部品の試作や小ロット生産をやっている会社です。
そして私はネットサーフィンしてるとやたらこの会社の広告が表示されます。
それはさておき、この本を読むと樹脂の扱いは非常にデリケートで、設計で気を使わないといけないことが山ほどあるということが分かると思います。
普段何気なく使っているものの形がなんでこうなっているのかを考えながら読むのも面白いのではないでしょうか。