3D CADのデータを【3D PDF】で見てもらおう

3D CADで作成したモデルは基本的には作成したのと同じソフトじゃないと扱えません。
ただ、どのソフトでもデータを渡す先のCADに合わせた形式に変換したり、自分が使っているソフトとは違う形式のデータでも制限付きで開けたりします。
受け取ったデータを加工するためにはもちろん3D CADソフトが必要ですが、ただデータを見るためだけにCADソフトを用意するのは面倒ですよね。
そこで「ただ見るだけ」の用途では【3D PDF】でデータを扱うという方法もあります。
私も最近3D PDFのことを知ったんですが、開く側はおそらく多くの人が普段使っているAdobe Acrobat Readerで3Dデータを確認できちゃいます。
扱い方に難しいことはないですが、簡単に使い方を書いてみます。
まずは3D CADソフトでPDF形式で保存
私が使っているSOLIDWORKSの画面で説明しますが、おそらくどのソフトでも同様にできるんじゃないでしょうか。
「指定保存」とか「別名保存」みたいなコマンドで保存形式をPDFにします。
SOLIDWORKSの場合はPDF形式を選択すると「3D PDF保存」というチェックボックスが現れるのでそこにチェックを入れて保存ボタンを押すだけ。
3D PDFの開き方
Acrobat Readerがインストールされていれば普通にファイルを開けばいいんですが、初めてのときにはひとつだけやっておくことがあります。
それはAcrobat Readerの環境設定で「3Dコンテンツの再生を有効にする」にチェックをいれておくことです。
これをやっておけばPDFファイルをダブルクリックする等で開けます。
3D PDFの操作方法
せっかくの3Dデータなのでモデルをクルクル回してみたりしたいですよね。
回転は画面をドラッグ、平行移動はCtrlを押しながらドラッグ、拡大縮小はホイールを回せばできます。
あと、複数の部品で構成されたアセンブリモデルの場合は各部品の表示/非表示を切り替えられます。
まずは画面を右クリックして「モデルツリーを表示」を選択します。
ツリー上で部品名のあたまにあるチェックを外すとその部品が非表示になります。
操作しているところの動画を作成してみたので貼っておきます。
また、3D PDFをいじってみたいという方は下のファイルをダウンロードしてみてください。
ラチェットASSY(右クリックで「対象をファイルに保存」)
ということで、「普段3D CADを扱わない人に簡単にデータを見てもらう」にはお手軽で良い方法だと思ったのでご紹介させてもらいました。