3Dプリンターと一緒に持っていると便利な道具のご紹介

久々に3Dプリンタ関連ネタです。
今回は3Dプリンタでプリントしたものの後処理とか仕上げ加工に便利な道具について、このブログで過去にご紹介したものも含めて、自分が使っている範囲でまとめてみます。
ここでの3Dプリンタは個人で買うものとしては一般的な「熱溶融積層法(FDM)」のものを使うことを前提としています。
FDM方式がどういうものかのイメージはこちらのページをご覧下さい。
【FLASHFORGE Dreamer】サポートと接触する部分には工夫が必要
3Dプリンタの限界はとても低い
これまでも何回か書きましたが、3Dプリンタでプリントしただけでは仕上がりは基本的にキレイじゃないです。
名前の通り「積層法」なので樹脂を一段一段積み上げていった跡が地層のように残ります。
プリントするためのソフト側の設定によってはその層を細かく出来ますが、どうしても少しは残りますし、細かくするほどプリント時間もかかります。
また、下から積み上げていく方法なので、形状に制約が出てきてしまいます。
それをクリアするために「サポート」がありますが、サポートも万能ではありません。
とにかく3Dプリンタは出来ないことが多いので、そこをプリンタ側でどうにかしてやろうと時間をかけるよりは、最初からそういうもんだと割り切って、仕上げは別行程と考えた方が効率的だし良いものが出来ると思います。
エンジンのクランクシャフトなんかは鍛造素材に仕上げ加工をしてひとつの製品となっています。
クランクシャフトを全部削って作るとものすごい時間がかかりますし、鍛造だけでは精度が出せないので鍛造と仕上げ加工を組み合わせて作っています。
こんな感じで、3Dプリンタはあくまで「素材を作るもの」だという認識で作りたいものをどう作るか考えると良いと思います。
3Dプリント後の仕上げで便利な道具たち
ニッパー
原始的な道具ですが、ちょっと良いニッパーを持ってるとかなり作業が捗ります。
この後にもいくつか道具をご紹介しますが、それらで仕上げる前にまずはニッパーでバリを落としたり、プリントした後にちょっと形を変えたくなったときにカットしたりして大まかに形を整えると後の作業が楽になります。
機械部品の加工なんかでも同様に、仕上げ加工の前に「粗加工」なんて言ってザックリと形状を出す加工をします。
仕上げ加工は時間がかかる工程であることが多いので、仕上げにかかる時間をなるべく短くするために粗加工で形状を追い込みます。
ニッパーはその役目を果たしてくれています。
上の画像のもの(クリックするとAmazonに飛んじゃいます)を私は使っていますが、安物と比べると確かに少々お高いですが、この価格にしてはかなり切れ味が良く、切った跡がキレイです。
3mm程度の厚さのプラスチック板の切断なんかも出来ちゃいます。
我ながらちょっと無茶な使い方してるなと思いつつも、今のところ切れ味が悪くなったりはしてません。
お財布に余裕がある方はもっと高いの買えば良いと思いますが(私は道具は高いほど良いものと考えてるタイプです)プロユースでなければ十分満足できるものだと思います。
リューター
リューターについては下のリンク先の記事で一度ご紹介しているので細かいことは割愛しますが、冒頭に書いた「層」を消すのに非常に役に立ちます。
紙やすりとかでやっても出来るかもしれませんが、層の谷側が意外に深かったりするので、これを完全に消すところまで手動で削り込むのはかなりしんどいと思います。
どこまでキレイに仕上げたいかによりますが、リューターは下の画像のようにすると金属をカット出来たりもするので一つ持っておくと便利です。
電動ドリル(ドライバー)
私はこの日立工機の電動ドリルを使っています。
一般的にはドライバーとして使うと思いますが、先をドリルに交換すると穴を開けられます。
どんなところで使うかというと、例えばこんなリンク機構の部品なんかに。
穴にシャフトを圧入して動力を伝達させたいけど、プリントしただけだと穴の精度が悪くシャフトが入らないかスカスカになって空回りするかになってしまいます。
ドリルで加工すれば穴の寸法精度が出せるのでバッチリです。
ドリル径は狙っている穴径周辺の0.1mm単位で何本か揃えておくと良いと思います。
元々は3Dプリンタ用に買った訳ではなく普通にドライバーとして使っていましたが、ドリルを使うことで3Dプリンタで出来ることの幅が広がりましたね。
ホビーバイス(万力)
ドリルで穴を開けるときに、ワークを手で持ってたら危ないです。
しっかり固定するために一つ持っておくと安心です。
穴開けに限らず、作業をしていて「もう一本手が欲しい!」なんて場面の時にも使えるので便利です。
私が使っているものはAmazonで出てこなかったので、例えばこんなのなんかお手頃じゃないでしょうか。
瞬間接着剤
ある意味で究極奥義。
冒頭でも書きましたが、3Dプリンタで作れる形状はとにかく制約が多いです。
私も作業をしていて「どういう形状にすればうまくプリントできるか?」を考えますが、プリント優先で考えると欲しい機能を得られるものが作れないこともあるので、部品を分割してプリントして後で接着剤でくっつけるということをする場合があります。
プリントしたままの面だと粗くてちゃんとくっつかないので、リューター等で表面を仕上げてから接着剤を塗布しましょう。
接着剤をもう一種類ご紹介させて下さい。
アロンアルファではくっつけられない種類の樹脂があります。
例えばシリコンゴム。
3Dプリントしたものにシリコンゴムをくっつけたいことがあったのでこちらの接着剤を使いました。
最初に接着面に「プライマー」というものを塗ってから接着剤を塗って、くっつけたいものを合わせます。(上の製品はプライマーと接着剤がセットになっています)
ちゃんと強度が出るようになるまでは30分ほど放置する必要がありますが、ちゃんとくっつきましたよ。
半田ごて
半田ごてと言えば電子工作で使うものですが、樹脂を溶かしてくっつけることにも使えます。
接着剤だとくっつけたと思った部品がポロリと取れちゃうかも、という心配が拭えませんが、溶かしてしまえば基本的には一体になるので安心感は増します。
ただ、私は手先が器用でないので、仕上がりの見た目はイマイチになってしまいます。。。
詳しくは下記リンクの記事に以前書きましたので、よろしかったらご覧下さい。
おまけ
ここまでは3Dプリントしたものの仕上げについて書いてきましたが、作りたいものの目的を達成するためには必ずしも3Dプリントじゃなきゃいけないということはありません。
例えばタミヤの「楽しい工作シリーズ」を活用するのもひとつの手です。
機構系のものを作りたければこのシリーズでかなりのものが揃うので、これで足りない部品を3Dプリンタで作って補うというやり方が一番手間がかからないのではないでしょうか。
3Dプリンタは自分のアイディアをすぐに形にできるという意味では良いのですが、手間がかかることも多いので、うまく使い分けが出来ると時間もコストも節約できると思います。