ひずみゲージ基礎講習を受講してきました

昨日と今日の二日間で【ひずみゲージ基礎講習会】というものを受講してきました。
「ひずみゲージって何?!」って人の方が世の中では圧倒的多数だと思いますが、詳しく説明するとキリがないので簡単に言いますと、物体に力を加えたときに生じる変形を測定できるもののことです。
金属のように一見硬いものでも、力を加えれば必ず変形します。
ただ、その変形量はものすごく小さい場合が多いので、それを測定するための手段としてひずみゲージを用います。
ひずみゲージの原理は例えばこちらのページに書いてあります。(が、こちらを読んで理解できる人は元からひずみとは何かを知っている人だと思います)
なぜ「ひずみ」を測定するかというと、目的は色々ありますが、一番はやはり「製品の強度を確認するため」でしょう。
物体に力を加えると変形すると書きましたが、その変形がどんどん大きくなるとやがて物は壊れます。
設計段階では、物が壊れちゃまずいので、製品の使用条件の範囲内で加えられるであろう力に対して、壊れない程度の変形量に収まるように製品の形状を決めます。
そして実際に製品を作ってみて、設計通りの変形量になっているかどうかを確認するために、その変形量をひずみゲージで測定します。
ということを、機械工学や土木建築を専攻している人は必ず大学等で教わりますが、逆に言うとそれ以外の人には全く縁が無いと思います。
私は機械設計をやっているので当然そのあたりの理屈は知っていたのですが、だからと言って実際にひずみ測定が出来るかというとそれは全く別の話です。
私がやっている会社では機械設計をやっていまして、強度解析(いわゆるFEMやCAEと呼ばれるもの)もやりますが、その結果を検証する手段がありませんでした。
今時の解析ソフトは条件設定さえ間違えなければそんなに大外れしないので、検証が無くてもどうにかなることも多いのですが、私としてはやはり簡易的にでも検証できるようにしたい、と考えています。
そこで、自分でひずみ測定を出来るようにするために講習会を受けに行ってきたというわけです。
講習を受けても測定器が無いともちろん測定できないんですけど、この測定がまたなかなか良いお値段します。。。
冒頭の写真は講習会で私が実際に金属に貼り付けたひずみゲージです。
ひずみゲージには色々種類がありますが、この写真のものは直径10mm弱ぐらいですかね。
ひずみゲージを貼り付ける金属をサンドペーパーで磨いて、きれいに洗浄して、接着剤を使ってひずみゲージを貼り付ける、という流れです。
講習ではゲージを貼る実習の他にも実際にひずみ測定を行ったり、座学ではひずみ測定の理論やひずみゲージの選定方法、計測器の構成といった実践的な知識を幅広く身に付けることが出来て、充実の二日間でした。
ちなみに、今回参加した講習はひずみゲージや測定器のメーカーである共和電業さん開催のものでした。
なんか誰の役にも立たないであろう記事になってしまいましたが、地道に自分のやりたいことの環境を整えていってますというご報告でした。